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絶対謝らないオランダ人から学んだ、怒った顧客の対処法

time 2018/10/25

絶対謝らないオランダ人から学んだ、怒った顧客の対処法

日本では何かあればすぐ謝ることが処世術になっているように感じますが、下手に謝ると職業人(プロ)としての信用を損なったり、何らかの損失を受けることに繋がる社会もあります。

営業キャリア20余年のオランダ人ビジネスマンとペアで仕事をする中で覚えた、顧客が怒りを示している場合のプロとしての信用を損なわない謝り方と、問題への自分なりの対処の仕方をまとめてみます。

前提は「誰も悪くない」

顧客の怒りに対処する際に一番大切な前提を一言で表すと「誰も悪くない」です。

怒っている顧客も悪くないし、自分も悪くない。ただし、相手が怒っている以上、そのきっかけとなった何らかの問題があるはずで、その問題の原因を特定し解決することが求められます。

まず「問題」を自分と切り離し、その存在について理解を示した上で、一緒に解決を目指したい旨を提案します。

①相手の怒りに理解を示す:問題をニュートラルな位置に持っていく

問題を自分から切り離す上で、とても便利なのがmisunderstandingという言葉です。

I understand there is some misunderstanding.

日本語では「誤解」と訳されますが、「双方の認識の相違」をさすニュートラルな単語です。there isという客観的な存在のみを表す文型とこのニュートラルな単語を使うことで、相手が示した問題の存在を認めながらも、問題がどちらかに一方的に帰属するものではなく「双方の」認識の相違に基づくものであるとして、自分の非を否定しています。

相手との関係性によって、understandをassumeやbelieveなど他の動詞に変えることで、主張の強さのニュアンスを調整できます。

②怒りの理由を掘り下げる/相手の怒りの目的を知る

問題の原因を「認識の相違」としましたが、その解決に向けては、相手の認識や期待値がどのようなものであったか?それが満たされなかったと相手が考える理由は何か?その結果として相手側にどのような問題が生じたか?など、いくつかクリアにするべきポイントがあります。

そのために大切なプロセスがヒアリングです。

相手の話を聞くことは相手に関心を示すことであり、話すことを通じて相手の感情を整理させ、問題解決に向けた建設的な議論に導く効果があります。

また、相手の怒りの原因としての「問題」の特定をすすめると同時に、相手の怒りの目的にも注意を払う必要があります。

単純に感情を損ねて怒っているのか?

問題の解決を求めているのか?

自分に有利に話を運ぶためのパフォーマンスなのか?

相手の怒りをおさめるためには相手が何を求めているのか知り、必要に応じて譲歩もみせることが大切です。

客観的な問題の存在に同意した後は、 その解決のために話し合いたいことを伝え、面会や電話での打合せ(もしくは電話会議)を提案します。物理的に時間を割くことで、問題解決へのコミットメントを示すことができます。

③プロとしての自分を疑わせない謝り方

相手が激昂していたり感情的になっている場合、こちらに問題の解決だけではなく謝罪も求めていることがあります。

どうしても謝る必要がある場合には、原因ではなく結果に対して謝るのがポイントです。

例1)We apologize for the inconvenience caused.

:(結果として生じた)不便に対する謝罪

例2)We regret that our service is not to your satisfaction.

:(結果として)サービスに満足してもらえなかったことに対する謝罪

どちらの例についても、謝っているのは結果についてであり、自分たちがプロとして振舞ったことを否定するものではありません。

謝罪を伝えるときも、自分の資格や行動を否定しないこと、これらについての謝罪はしないことに注意した方が良さそうです。

④一緒に解決を目指したいことを伝える

②で書いた通り、問題の解決に向けては相手が問題をどう捉えているか?よく理解する必要があり、解決方法の話し合いの場に参加してもらうなど、先方からも協力してもらうことが必要です。

また、協力して問題の解決を目指すことで、先方の担当者との信頼関係を構築することもできます。

一緒に早期の問題解決を目指したい旨を真摯に伝えましょう。

「怒り」のコンテクストは文化により異なる

オランダ人のベテランビジネスマンと一緒に働く中で覚えた、顧客の怒りへの対処法をまとめてきました。一点注意を残しておきたいのは、ここで相手にしている「顧客」は全てヨーロッパの人を想定していることです。

日本では、顧客や目上の人に質問すること自体が失礼とされたり、言い訳せず潔く謝る、非を認めることが美徳とされる場合もあると思います。これは私がヨーロッパで見てきた慣行とは全く異なる考え方で、日本人に対して上記の通り対応すれば逆に怒りを買う可能性もあります。

同様に、日本以外にも、上記のやり方が通用しなかったり、もっといいやり方があるという文化の人も(たとえヨーロッパ域内でも)いるかもしれません。

普段のコミュニケーションの中から、自分の行動に対する相手のリアクションを観察し、相手にぴったりな対応の仕方を選べるように頑張りましょう!

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